(いわゆる「アレフ(改称前はオウム真理教)信者転居届不受理事件」最判)
事件番号 平成14(行ヒ)189
事件名 転居届不受理処分取消請求事件
裁判年月日 平成15年06月26日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
裁判種別 判決
結果 棄却
原審裁判所名 名古屋高等裁判所
原審事件番号 平成14(行コ)3
原審裁判年月日 平成14年4月19日
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理 由
上告代理人大場民男、同堀口久の上告受理申立理由(第1の2、第4を除く。)について
住民基本台帳に関する法令の規定及びその趣旨によれば、住民基本台帳は、これに住民の居住関係の事実と合致した正確な記録をすることによって、住民の居住関係の公証、選挙人名簿の登録その他の住民に関する事務の処理の基礎とするものであるから、市町村長(地方自治法252条の19第1項の指定都市にあっては区長)は、住民基本台帳法(以下「法」という。)の適用が除外される者以外の者から法22条(平成11年法律第133号による改正前のもの)の規定による転入届があった場合には、その者に新たに当該市町村(指定都市にあっては区)の区域内に住所を定めた事実があれば、法定の届出事項に係る事由以外の事由を理由として転入届を受理しないことは許されず、住民票を作成しなければならないというべきである。
所論は、地域の秩序が破壊され住民の生命や身体の安全が害される危険性が高度に認められるような特別の事情がある場合には、転入届を受理しないことが許される旨をいうが、実定法上の根拠を欠く主張といわざるを得ない。
以上と同旨の原審の判断は、正当として是認することができる。論旨は採用することができない。
よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 横尾和子 裁判官 深澤武久 裁判官 甲斐中辰夫 裁判官 泉 徳治 裁判官 島田仁郎)