第14回天体スペクトル研究会開催要項

【ありがとうございました。盛会のうちに終了しました。】



日時:2009年2月28日(土)午後1時から3月1日(日)午後1時

●会場:美星天文台 http://www.bao.go.jp/
所在地:〒714-1411 
岡山県井原市美星町大倉1723-70
電子メール:info@bao.go.jp
Tel: 0866-87-4222
Fax: 0866-87-4224

●費用:参加費 3000円(集録制作費、同郵送費、会場費など)
宿泊:星空ペンションコメット(20名)相部屋朝食付き6300円から。
もしくは天文台宿泊室 2段ベッド4人部屋 食事なし2000円です。

●交通:自家用車またはバス利用  http://www.bao.go.jp/annai/map/index.html

●発表・参加申し込み:下記のフォーマットにて電子メールでお申し込み下さい。
※申し込み先アドレス: 14thspectra@kcat.zaq.ne.jp
(なお、問い合わせなども、上記アドレスへお願いいたします。) ※

●申し込み期限: 口頭発表の申し込みは終了しました。
 
参加の申し込みは終了しました。

● 申し込みフォーマット
1)お名前と性別 :
2)所属 :
3)講演・発表の有無 口頭・ポスターの別:
4)演題・タイトル :   
液晶プロジェクタ以外を希望の方は、ご連絡ください。
講演要旨(100字以内): web上に掲載します。
5)連絡用電子メール(申し込み時のアドレスと異なる場合のみ):
6)参加日程 : 2月28日のみ、3月1日のみ、両日
7)宿泊 する しない ペンションか天文台宿泊室利用かは実行委員会で検討します。
8)懇親会(2月28日の夕方、3000円): 参加する、しない
9)会場までの交通
 自家用車で それ以外
 
●実行委員会構成
委員長  西村昌能(京都府立洛東高校)
副委員長 綾仁一哉(美星天文台)
委員    加藤賢一(大阪市立科学館)
同      片平順一(堺市)
同      井上和俊(大阪府立箕面高校)
同      鳴沢真也(兵庫県立西はりま天文台公園)
同      河北秀世(京都産業大学)
同       本田敏志(ぐんま天文台)
     野上大作(京都大学理学部附属天文台)
同       松本 桂(大阪教育大学)

顧 問   定金晃三(大阪教育大学)

●共催団体
美星天文台(岡山県)
兵庫県立西はりま天文台公園(兵庫県)
綾部市天文館(京都府)  
大阪市立科学館(大阪府)
かわべ天文公園(和歌山県)
みさと天文台(和歌山県)
群馬県立 ぐんま天文台(群馬県)



当日のプログラム


講演要旨

※タイトルをクリックすると講演スライド(PDF)が開きます。
重いファイルもありますのでご注意ください。


特別講演 
京大岡山3.8m新技術望遠鏡計画の概要とサイエンス
野上大作さん(京都大学理学部附属天文台)

【要旨】 現在進めている口径3.8mの新技術望遠鏡の概要とその狙うサイエンスに ついて報告する。皆さんからの意見や要望なども聞かせて頂ければ幸い である。

●招待講演
かなた望遠鏡によるサイエンスと超新星の観測的研究
山中雅之さん(広島大学)
【要旨】広島大学付属東広島天文台では、かなた望遠鏡を用いて 突発天体の観測を行ってきた。
その中で特に新星やX線連星などの 偏光分光および分光観測で得られた成果について紹介する。
また、講演者の専門分野である超新星の観測研究についても レビューを行う。



一般講演(申込み順、ポスター、コメントを含む。)



(1)レーザー宇宙物理、「レーザー爆縮生成のミニ・コンパクト星からの0.5keV熱輻射による連星系のX線天文学
高部英明(大阪大学レーザーエネルギー学研究センター)
【要旨】レーザー核融合用の巨大レーザーで1mm径の球殻を爆縮すると、爆縮コアは太陽中心に近い密度・温度状態となる。
この超高温コアから発生する放射温度が 0.5 keV(500万度)にも達するプランク分布X線を宇宙模擬実験に使った。
これをブラック・ホールなどコンパクト星からのX線源に見立て、近くに伴星を模した珪素球を置き、
表面でX線電離したプラズマからのHe様珪素イオンのスペクトルを計測した。
その実験結果はCyg-X3, Vela X-1からのスペクトルを再現することを明らかとした。
しかし、その放射の物理理論はChandraでのスペクトル解析の理論的結論とは全く異なることがわかった。
大型レーザーを用いた宇宙模擬実験である「レーザー宇宙物理」という新しい研究方法を紹介し、
同時に、上記の場合について、実験、理論をわかりやすく説明する。

(2)ぐんま天文台での高分散分光標準アトラスの作成計画
本田敏志、田口 光、橋本 修、高橋英則、衣笠健三(ぐんま天文台) 吉岡一男(放送大学)岡崎 彰(群馬大学)
【要旨】我々は、ぐんま天文台の高分散分光器を用い、様々なスペクトル型の高分散、 高SNのデータを得て、
恒星研究の基礎データベースの構築を目指している。 得られたデータを広く公開することで、様々な研究への利用が可能となる。

(3)アントニア・マウリーとハーバード分光分類
小暮智一
【要旨】HD星表の基になったハーバード分類はピッケリング、フレミング、 キャノンによって成立した。
そのなかでマウリーは独特の分類法に こだわった。彼女の分類法の特色は何か、その意義は何か、歴史的 に辿ってみたい。

(4)高校生による太陽活動極小期の高分散分光観測実習
西村昌能(京都府立洛東高校)
【要旨】著者の勤務する高校では2002年以来毎年、夏休みに京都大学理学部附属花山天文台で 観測実習をお願いしてきた。
実習を開始した当時は極大期でフレアのHα線の視線速度変化 など、突発現象の分光観測を行えた。
しかし、最近は極小期状態が長く続き、観測対象に 苦労している。現状の観測内容を紹介する。

(5)清水実先生とぐんま天文台 」 
橋本 修(ぐんま天文台)
【要旨】ぐんま天文台の建設と運営に多大な貢献をされ、副台長を務められた清水実先生は 2008年10月20日に亡くなりました。
ぐんま天文台の望遠鏡と観測装置における清水 先生の足跡を辿り、改めて先生の理想を振り返ります。

(6)
2007-減光期のかんむり座R星ナトリウムD線スペクトル
松田 健太郎 男 (兵庫県立西はりま天文台公園)
【要旨】かんむり座R星は今500日を超える長期の減光中である。この間、過去例が 無い程開始から時間が経過した減光状態で
の分光観測を西はりま天文台で行った。その観測結果からD線のスペクトルについて報告する。

(7)B型星のバルマー吸収線等価幅及び逓減率変換係数算出の試み
藤井 貢(藤井美星観測所(FBO))
【要旨】小暮智一 著「輝線星概論」に従い、バルマー逓減率を求める際に必要とされる、
輝線の無いB型星本来の光球吸収線等価幅Wsと逓減率変換係数Gの算出を、観測とモデル大気両面から試みた。

(8)Be星バルマー逓減率
藤井 貢(藤井美星観測所(FBO))
【要旨】FBOの28cm望遠鏡と低分散分光器(R=約500)で観測した249個のBe星 (B型輝線星 光度階級V〜III )について、
その等価幅値からバルマ ー逓減率を求めた。 (但し星間赤化の補正は施されていない)

(9)δScoのバルマー逓減率とHe I(585.6nm)輝線等価幅変化
藤井 貢(藤井美星観測所(FBO))
【要旨】FBOの28cm望遠鏡と低分散分光器(R=約500)で2000〜2008年間観測したδSco のHαとHβ輝線等価幅から求めたバルマー逓減率と、
He I (585.6nm)輝線等価幅、またそれらの輝線強度変動とS.Otero達により観測された光度変動との関連を示す。

(10)特異な食連星ε Aur 主星大気のダイナミックな現象
定金晃三(大阪教育大学)
【要旨】食連星ε Aur は今年夏にも27年ぶりの食が始まると予報されている。 この系の主星(F0 Ia型)の正体に迫るため、
岡山(HIDES)で去年10月 から観測を行っている。スペクトル線の変化の様子から、この星の 大気中で起きている
ダイナミックな現象が明らかになりつつあるので 最新の結果を報告する。

(11)小口径望遠鏡によるWolf-Rayet星のCCD分光観測
今村和義(岡山理科大学)
【要旨】小口径望遠鏡(D=28cm, F10)に分光器(DSS-7)を取り付け、10等級近い10個のWolf-Rayet星を選び低分散分光観測を行った。
その結果、それぞれのタイプに特有な幅の広い輝線が認められた。同定された輝線の波長とFWHMの値を報告する。

(12)教養の分光学
前原英夫(岡山大学)

(13)電波銀河で探る高赤方偏移宇宙の化学進化
松岡 健太(愛媛大学)
【要旨】本研究会では、VLT/FORS2で独自に観測した z > 2.7 の高赤方偏移電波銀河9天体のスペクトルによる高赤方偏移宇宙に
おける化学進化の調査結果を発表する。

(14)AS Eri振動成分星の組成再解析
鳴沢真也(西はりま天文台公園)、内藤博之(名古屋大学)、 神戸栄治(国立天文台岡山)、定金晃三(大阪教育大学)
【要旨】アルゴル型連星系AS EriのA型主星は短周期非動径振動星である。 その振動メカニズムを解明すべく組成解析を行い、
昨年の本研究会 で発表した。その後、いくつかの問題点が生じたために再解析を行 ったので報告する。


(15)プレオネ新円盤・輝線プロフィールの速度パラメータ測定の進捗状況
片平順一、田中謙一、鳴沢真也、内藤博之、井上和俊、川端善仁、  川端哲也、中山浩、定金晃三、平田龍幸
【要旨】
新円盤形成後、2年間に45日という密度の高い観測が2公開天文台  でなされた。そのデータ処理の状況を報告する。


(16)分光器を作ってみました! 
加藤 賢一(大阪市立科学館)
【要旨】50cm望遠鏡用に分光器を半自作し、130cm用に基本設計を行った。作るのと使うのとでは大違い!


(17)「"The letter from Mr.Olivier Thizy"
西村昌能 (京都府立洛東高校)
【要旨】最近、フランスの分光器制作業者からメールが来ました。そこには R=18000の小型分光器が紹介されていました。
口径40cm以下の望遠鏡に 利用するもので、分散が小さいグレーティングもオプションであります。
2500ユーロくらいですから数十万円の代物です。この分光器について 彼のホームページを利用して紹介します。


(18) 討論「市民(子どもから大人まで)への「研究普及」法について」

趣旨: 市民への天体スペクトルの普及および研究援助は、多くの公開天文台が建設され始めた1990年代になって増えてきました。
美星天文台での公募観測制度の開始は、市民による分光観測研究を刺激し助けました。
その後も、ぐんま天文台での分光観測研究の講習会、西はりま天文台の@siteプロジェクトなど、
市民の研究活動支援が展開されてきております。
このように日本においてもようやく、天文分野の生涯教育インフラとして、公開天文台が役割を担い始めた感があります。
一方、地方自治体による天文台建設ブームが終わる頃から、財政難が表面化し始めておりました。
さらに昨年からの恐慌的な不況が財政難に追い討ちをかけています。財政難問題は、公開天文台に対して
「赤字施設」、「天文マニア」への偏ったサービスを行っている、といったような見方を行政の中に生じさせています。
その結果、市民への普及・研究指導サービスの縮小・廃止などが進む現実もあります。
今までの公開天文台での普及活動を振り返り、どのように発展させていくのかを、
市民と一緒に考える時期にあるのでないかと思います。議論が広がり、
創りあげられた天文分野の生涯教育インフラが壊れないようにと願うものです。

司会 片平順一

話題提供
 美星天文台の取組 綾仁さん
 NPO法人花山星空ネットワークの将来 野上さん
 西はりま天文台公園での市民スペクトル研究 鳴沢さん
 など



●エクスカーションのご案内(希望者のみ)
3月1日 午後 美星スペースガードセンター天文台見学
http://www.spaceguard.or.jp/BSGC/



●昨年のプログラム
http://www.kcg.ac.jp/kcg/sakka/sp/program.pdf